アンコール遺跡写真集(バイヨン)


★バイヨン★

写真上・右:バイヨンの四面仏顔塔

「バイヨン寺院の四面仏顔塔図」「バイヨン平面図」「アンコール・トム平面図」は講談社カルチャーブックス”アンコール・ワットへの旅”1992年11月15日発行、著者:平山郁夫、石澤良昭、松本栄一から引用。

「クメールの微笑」

アンコール・ワットの北に位置する広大な遺跡群であるアンコール・トム。このクメール語で巨大都市を意味するアンコール・トム城都は、12世紀後半ジャヤーヴァルマン7世により建造された。一辺が約3キロの正方形の城壁と環壕に囲まれた都市には、当時12万人が住んでいたとされる。このアンコール・トム内の中心寺院がバイヨンである。クメール語で父なる魔力を意味するこのバイヨン寺院の、四面に観世音菩薩の慈顔が刻された四面仏顔塔は余りにも有名であると共に、この寺院を強く人々に印象付けるものとなっている。上部テラスに神蛇ナーガの欄干で囲まれ林立する数多くの四面仏顔塔の慈顔の長さは約1.8メートルから2.5メートル、その総数は49本196面あると言われている。この「クメールの微笑」と呼ばれる観世音菩薩の表情と、林立する四面仏顔塔の特異とも言える独特の造形はバイヨン様式と呼ばれ、アンコールのあまたの遺跡の中でも特に威容を誇っている。また、寺院の周囲を取り巻く高さ約8メートルの第一回廊石壁面には、象軍団の行進や戦闘の様子を始め、当時の貴族や庶民の日常生活の情景が一面に刻まれ、大変興味深い貴重な資料となっている。このバイヨンの北経蔵では、日本政府アンコール遺跡救済チーム(JSA)による遺跡修復作業が続けられている。

(右上:カンボディアの200リエル札にデザインされたバイヨンの四面仏顔塔)


 

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