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冒険心に必要な慎重さ
貧富の差の激しいペルーの国情、アマゾン川で検問にあたる兵士の極端な待遇の悪さ。日本の裕福な若者の「冒険という遊び」が、貧しいペルーの若者兵士にはどう映ったであろうか。 若者の冒険心は買うが、いっそうの慎重さが必要だ。 週間文春(1998年1月22日号) |
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研磨剤 團 伊玖磨
この女性はスキューバ・ダイヴィングの指導員の資格をとるためにケアンズに行ったのだとも言われているが、そうした資格は日本でも何処ででも取得することが出来る。ケアンズには旅客を誘致するためのワーキング・ホリデイ・ヴィザという特別な査証があって、殺された女性はそのルートに乗って死の旅に出たようである。このようなヴィザを出すのは、余程働く人口に欠けた国か、余程来てくれる客が少ない国だからだろう。僕だったらこうしたヴィザで海外へ出掛けるような事はしない。 何れにしても、若い女性の花ある身が、不注意のため一人不案内の地に出て、その地の獣の如き男に殺され、衣服を剥がれ、辱められた末に塵芥とともに捨てられるなどとは、余りにも遣り切れぬ事、口惜しい事、残念な事、惨めな事である。どうしてもう少し警戒心を持てないものかと思う。危険に対する警戒心は、どんな時にも必要だと思う。数年前、アメリカの田舎で、ハローウィンの夜、訪ねる家を間違えて射殺された日本の少年があった。無駄に死ぬのは悲しいだけでなく、良くない事である。知性という研磨剤で鋭く警戒心を研ぎ澄まそう。それは決して心を険しくする事ではないのだから。 アサヒ・グラフ(1997年11月7日号) |
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